現実逃避

なりたい自分と求められる自分の狭間

ドラマ『スカム』第1話を見た

なぜ見ることにしたかというと、いまや私は主演の杉野遥亮のファンになってしまったからだ。
白い肌、高すぎず細い鼻梁、長い手足。テレビで見たときは特に惹かれなかったが、FINEBOYSの表紙を飾る姿を本屋で見かけて目を離せなくなった。
杉野遥亮という存在を知ってからというものの、彼が毎日欠かさないTwitterの更新を励みに受け入れ難い現実をやり過ごしている。

彼の前作である「ミストレス」は毎日深夜に帰宅する私には所謂「リアタイ」ができないため、たったの1話も見れずじまいだった。
見たい見たいと願っていたドラマを見る時間もないと悟った頃、彼が連続ドラマで初主演を務めるという知らせを目にした。

主演、深夜ドラマ、30分番組。
これなら毎週見ることができるだろうと踏んでいた私に更なる追い風が吹いた。
Netflixで見逃し配信をするというのだ。
私は最近、それもまだ無料体験期間なほどついこの間に、Netflixの会員登録を済ませたばかりだった。
私は確信した。これは天命であると。

私の住んでいる地域では火曜日の深夜25時半頃に放送される。リアタイももちろんできるはずだが、昨日はあいにくESの作成に追われていた。

何とか作成を終わらせ、腰が痛くなるほど長い時間を大学で授業に費やし、帰りの電車でNetflixを開いた。

冒頭のシーンでは、詐欺師になった草野誠実がJR新宿駅鉄道警察隊員の振りをして息子を哀れに思う母親を騙す。話す言葉は流暢で淀みなく、余裕綽々だ。
これを見て不覚にも私が通う大学の学生が弁護士の振りをして金銭を騙し取ろうとして、逮捕された先日の事件を思い出した。
犯人とは全く面識はないが、彼もこのように余裕綽々な様子で人の不安な気持ちに付け込もうとしたのだろうか。ドラマのシーンと想像を重ね、思わず寒気がした。

映像の中の杉野遥亮は肌が写真よりも白く見え、まるで陶器のようだ。ヒロインの山本舞香との顔立ちの相性も素晴らしい。(これはドラマ「やれたかも委員会」で既に確認していた。)
途中の医師の説明がまるで詐欺師の口ぶりのように感じられた以外は特に気にかかる点もなく、杉野遥亮のイケメン俳優にしては崩れがちな表情を鑑賞した。
誠実がどのようにしてあの余裕綽々な詐欺師に育つのか。既に度胸が座っているような節も見えたが、テンポの良さも相まって来週放送される2話が既に待ち遠しい。

追記:誠実の母親役に西田尚美をあてたのは素晴らしい配役だと思う。肌のトーンや薄めで清楚な顔立ちがまるで瓜二つなのに、治療額に驚いた瞬間の表情などまるで本当の親子のようだ。